ランディングネットを買ったあとで、「枠が開いたままだと持ち運びにくい」と気づく人は少なくありません。移動のたびに枠が体や柵に当たり、ランガンのテンポが落ちてしまいます。
その不便さは道具選びの失敗ではなく、多くのセット品にジョイントが含まれていないことが原因です。柄・枠・網の3点だけを先に買えば、誰でも同じ場所でつまずきます。
結論として、プロックスのタモジョイント PX864K は「手持ちのランディングネットに後付けして、枠をたたんだまま移動したい人」に向く製品です。自重は約75g、税抜希望小売価格は2,980円。ただし取り付けにはネジ規格の確認が必須で、ここを飛ばすと「買ったのに付かない」が起こります。この記事では公式スペックと規格の確認方法、そして名前の似た別カテゴリの製品との違いを整理します。
プロックス タモジョイント PX864K
- 自重 約75g
- GFRP製
- 4分ネジ(外径12.7mm)対応
柄・枠・網のセットを買ったあとで携行性に不満が出た人が、ネットを買い直さずに解決できる後付けパーツです。
価格・在庫は変動します。最新の情報は販売ページでご確認ください。
タモジョイント PX864K の公式スペック
まずメーカー公表値を確認します。プロックス(大阪漁具株式会社)の製品ページに記載されている数値は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | タモジョイント |
| 品番(ブラック) | PX864K |
| JANコード | 4548992201280 |
| 自重 | 約75g |
| 材質 | GFRP(ガラス繊維強化プラスチック) |
| 対応ネジ | 通称4分ネジ(外径12.7mm) |
| カラー展開 | ブルー/ブラック/レッド/オレンジの4色 |
| 税抜希望小売価格 | 2,980円 |
材質のGFRPは、ガラス繊維を混ぜて強度を高めた樹脂のことです。金属パーツと違って錆びないため、海水がかかる場所で使う道具との相性がよい素材といえます。
操作方法もシンプルで、公式の説明では「玉の柄を上に持ち上げるイメージでタモジョイントを回転させるだけ」で収納状態からランディング状態に切り替わるとされています。片手がロッドでふさがっている場面を想定した構造です。
ジョイントって名前が付いてても、玉枠をたたむやつとタックルを外すやつは別物だよ。買う前にどっちが欲しいのか決めておくといいかも🎣
「タモジョイント」と「マグネットジョイント」は役割が違う
ここが最も間違えやすいところです。プロックスの製品名には「ジョイント」が付くものが複数ありますが、大きく2つの系統に分かれます。
ひとつは玉枠を折りたたむためのジョイント。柄と枠の接続部に入り、枠を柄に沿わせて畳めるようにします。もうひとつはタックルを体から着脱するためのマグネットジョイント。ベストやバッグに玉の柄そのものを吊るし、必要なときにワンタッチで外す用途です。
| 製品 | 役割 | 自重 | 税抜価格 |
|---|---|---|---|
| タモジョイント PX864K | 玉枠を折りたたむ | 約75g | 2,980円 |
| ランディングジョイント VC210K系 | 玉枠を折りたたむ | 62g | 3,300円 |
| オートロックMGジョイントNEO PX3152系 | タックルの着脱 | 46g | 1,500円 |
| クリップロックMGジョイント PX329系 | タックルの着脱 | 24g | 1,300円 |
マグネットジョイント系は本体直径が20mm(オートロックMGジョイントNEO)や18mm(クリップロックMGジョイント)と小さく、価格も安く見えます。しかし枠を畳む機能はありません。「安いほうでいいか」と選ぶと目的を果たせないので、自分が解決したいのは携行時の枠の張り出しなのか、体からの着脱なのかを先に決めるのが確実です。
買う前に確認したい4分ネジの規格
タモジョイント PX864K は汎用の後付けパーツです。そのため、手持ちの玉の柄に付くかどうかは規格次第になります。
公式サイトには「タモジョイントのネジは通称4分ネジ(外径12.7mm)と呼ばれるサイズに対応しておりますが、ピッチの違い等により装着できない場合がございます」と明記されています。つまり外径が合っていても、ネジ山の間隔(ピッチ)が違えば入らないということです。
確認の手順はシンプルです。手持ちのランディングシャフト(玉の柄)のメーカー製品ページを開き、ネジ規格の記載を探します。多くの製品で「4分ネジ」「W1/2」などの表記があります。記載が見つからない場合は、メーカーへ問い合わせるのが最短です。実物のネジを目視で比べても、ピッチの差は判断しにくいためです。
4分ネジは外径12.7mm。でもピッチが合わないと入らないことがあるから、手持ちの玉の柄の規格をメーカーページで確かめておくと安心だよ。
もうひとつ、見落としやすいのが仕舞寸法です。ジョイントは柄の先端に足すパーツなので、装着すると縮めたときの全長がその分だけ伸びます。カタログに載っている仕舞寸法はジョイントを付けていない状態の数値です。ロッドケースや車の収納スペースをぎりぎりで見積もっていると、実際の携行形態では収まらないことがあります。この点はショアジギングのランディングネットの選び方で実測値とあわせて詳しく扱っています。
ジョイントを付けると、その分だけ仕舞寸法が長くなるんだよ。ロッドケースのサイズを決めるときは、付けた状態の長さで考えるといいかも。
実釣インプレ|使ってみて分かったこと
筆者が使っているのは、メジャークラフトのファーストキャスト ランディングシャフトセット LSFC-500(シャフト長455cm)です。このセットにジョイントは付属していないため、携行性に不満が出たところで、2025年11月にタモジョイント PX864K を買い足しました。ショアジギングのランディングネットの選び方でも書いたとおり、セットを起点に、不満が出た部分だけを足す順序です。
付けてみて実測すると、縮めた状態でシャフト単体が61cm、ジョイントを装着すると67.5cmで、6.5cm長くなりました。カタログの仕舞寸法はジョイントを付けていない数値なので、ロッドケースや積載スペースはジョイントを付けた状態の長さで考えるのが確実です。
結論は、ランディングネットの選び方の記事と同じです。まずはセット品で揃えて使い込み、携行性に不満が出た段階でジョイントを足せば、ネットを買い直さずに済みます。ジョイントはセット品に付属しないことが多いので、買う前に付属品の欄と手持ちの柄のネジ規格を確認しておくと二度手間になりません。
プロックス タモジョイント PX864K
外径12.7mmの4分ネジに規格が合えば、いま使っている玉の柄そのままで枠をたためるようになります。
メリットとデメリット
メリット
1. 約75gという軽さ|ジョイントは柄の先端側に付くため、重量がそのまま取り回しの重さとして効いてきます。約75gという数値は、長い柄を片手で操作する場面で扱いやすい範囲です。
2. 手持ちのネットに後付けできる|4分ネジという汎用規格に対応しているため、すでに持っている柄と枠の組み合わせを活かせます。セット品を買い直す必要がありません。
3. GFRP製で錆びない|海水がかかり続ける部位に金属の可動部があると、固着や腐食の心配が出ます。樹脂ベースの素材はこの点で有利です。
デメリット
1. ピッチ違いで装着できない可能性がある|これはメーカー自身が注意書きとして掲げている項目です。このデメリットが気にならないのは、手持ちの柄のネジ規格を製品ページや問い合わせで確認できる人です。逆に「届いたらすぐ使いたい」という人には確認の手間が負担になります。
2. 仕舞寸法が伸びる|畳んだ状態の携行性を上げる道具でありながら、長さ方向には不利に働きます。このデメリットが気にならないのは、ロッドケースや積載スペースに余裕がある人です。
同社ランディングジョイントとの比較
同じプロックスには、役割が同じ「ランディングジョイント」(VC210K系)があります。どちらを選ぶかで迷ったときは、次の数値で判断できます。
| 項目 | タモジョイント PX864K | ランディングジョイント VC210K系 |
|---|---|---|
| 自重 | 約75g | 62g |
| 材質 | GFRP | ガラス繊維強化プラスチック |
| ロック解除の方式 | 玉の柄を持ち上げる向きに回転させる | ロックレバーをスライドして解除し、玉枠が回転する |
| カラー展開 | 4色 | 3色 |
| 税抜希望小売価格 | 2,980円 | 3,300円 |
差は13gと320円です。先端の軽さを最優先する人、レバー操作で確実にロックを解除したい人はランディングジョイントが向きます。価格を抑えたい人、カラーの選択肢が欲しい人はタモジョイント PX864Kが候補になります。どちらもGFRP系の素材で、錆びに関する考え方は共通です。
プロックス ランディングジョイント VC210KB
62gとPX864Kより13g軽く、レバー操作でロックを解除できます。重量差を優先するならこちらです。
よくある質問
Q. どのランディングネットにも取り付けられますか?
A. 対応するのは通称4分ネジ(外径12.7mm)の玉の柄です。公式にも、ピッチの違いなどで装着できない場合があると記載があります。購入前に手持ちの柄のネジ規格を確認してください。
Q. マグネットジョイントとどちらを買うべきですか?
A. 解決したい不便が違います。枠が張り出して歩きにくいならタモジョイント、ベストやバッグから柄をワンタッチで外したいならマグネットジョイント系です。両者は競合ではなく、併用も想定される組み合わせです。
Q. 13gの重量差は体感できますか?
A. 数値としては小さい差ですが、ジョイントは柄の先端側に位置するため、手元からの距離があるぶんモーメント(てこの効果)として効きます。長い柄ほど差が出やすい部位だと考えておくとよいでしょう。
まとめ
プロックス タモジョイント PX864K は、すでに持っているランディングネットに後付けして、枠を畳んだまま移動できるようにするパーツです。自重約75g、GFRP製、税抜2,980円という構成で、同社ランディングジョイント(62g/3,300円)とは13gと320円の差で選び分けます。
購入前の確認事項はひとつだけ、手持ちの玉の柄が4分ネジ(外径12.7mm)に該当し、ピッチも合うかです。ここさえ押さえれば、セット品を買い直さずに携行性だけを改善できます。名前の似たマグネットジョイントは役割が別物なので、混同しないようにしてください。



