カレイの投げ釣りは、堤防から仕掛けを投げて置き竿で待つ、動作としてはシンプルな釣りです。ただし使うオモリは20号(約75g)を超えることも多く、アジングやサビキ用のタックルをそのまま流用すると、竿が負荷に耐えられなかったり、キャストの衝撃で道糸が切れて仕掛けだけが飛んでいったりします。
この記事では、カレイの投げ釣りタックルを初心者が最初に選ぶときの基準を、竿の錘負荷・リールの糸巻量・力糸という3点に絞って整理します。時期やポイントの話ではなく、「何をそろえれば釣りとして成立するか」に的を絞った内容です。
結論|堤防のカレイ狙いはこのクラスから
ダイワ リバティクラブ サーフT 25-420・K
- 全長4.20m/継数4本
- 錘負荷20〜30号
- 標準自重445g
堤防のカレイで使う20〜30号のオモリをそのまま背負える錘負荷。長さの根拠は本文で解説します。
ダイワ 24レブロス LT4000-CXH
- ギア比6.2/巻取り99cm
- ナイロン12lb-150m
- 最大ドラグ力12kg
道糸ナイロン3号を150m収められるサイズ。回収の速さが置き竿の手返しに効きます。
価格・在庫は変動します。選び方の根拠は本文で解説しています。
▶ カレイの投げ釣りタックルの選び方を動画で見る
カレイの投げ釣りタックルに求められる3つの働き
道具選びの前に、カレイの投げ釣りで竿とリールが何をしているのかを整理しておくと、スペック表の数字が読みやすくなります。
- 20〜30号のオモリを投げる:オモリの号数は1号=3.75gなので、25号なら約94g。仕掛けとエサを足すと100g前後を振り抜くことになります
- 置き竿でアタリを待つ:カレイはエサをゆっくり食べる魚とされ、竿を立てて置いたまま待つ時間が長くなります
- 底の変化を感じ取る:カレイは砂泥底にいるため、仕掛けを底に置き、ときどき引きずって砂煙を立てる誘いを入れます
このうちタックル選びを最も強く縛るのが、最初の「投げる」です。100g前後を投げる前提で道具を選べば、残りの2つは自然に満たされます。逆にここを外すと、他がどれだけ良くても釣りが始まりません。
竿の選び方|長さより先に「錘負荷」を決める
投げ竿のスペックで最初に見るのは錘負荷(おもりふか)です。その竿が安全に投げられるオモリの重さの範囲を示す数値で、超えたオモリを振ると竿の破損やオモリの飛び出しにつながります。釣果以前に安全の問題なので、ここだけは最初に合わせます。
堤防からのカレイ狙いで使うオモリは20〜30号が中心です。注意したいのは、投げ竿の型番に入っている数字と実際の錘負荷が同じではないこと。たとえばダイワの入門投げ竿では、型番「25」のモデルの錘負荷は20〜30号、型番「30」のモデルは25〜35号と、幅を持って設定されています。型番の数字は号数クラスの呼び名であって、使えるオモリの重さそのものではありません。
長さは3.9〜4.2mあたりが堤防では扱いやすい範囲です。投げ竿には4.5mを超えるものもあり、遠投性能では有利ですが、足場や後方スペースの限られた堤防では振り抜きにくくなります。1本目は飛距離より取り回しを優先しても、カレイ釣りは十分に成立します。
継ぎ方には、仕舞寸法が短くなる振出(ふりだし)と、感度や強度で有利とされる並継(なみつぎ)があります。電車移動や車のトランクに積む前提なら、仕舞寸法が1m強に収まる振出が現実的な選択肢になります。
ごく近い距離だけを狙うなら、キス用のちょい投げタックルでも成立する場面があります。仕掛けの組み方はキス釣りはちょい投げ仕掛けで始めようで解説しています。
錘負荷をこえたオモリを投げると、竿が折れることがあるんだ。スペックの数字は飾りじゃないから、ここだけは最初に合わせてね。
リールの選び方|番手ではなく糸巻量で合わせる
リールは「4000番」のような番手で語られがちですが、投げ釣りで実際に効いてくるのはそのスプールに使いたい糸が何m巻けるかです。
カレイの投げ釣りでは、道糸にナイロンの3〜4号を使うのが基本的な組み合わせです。仕掛けを50m前後投げること、根掛かりで糸を切って詰めることを考えると、150m前後は巻いておきたいところ。ダイワのLT表記では糸巻量がポンド表示になっていて、12lbがナイロン3号、16lbが4号におおよそ相当します。番手だけを見て買うと、思っていた号数が巻けないことがあるので、この換算は押さえておくと安心です。
ギア比は、ハンドル1回転あたりの巻き取り長さに効きます。投げ釣りは回収距離が長いため、1回転で90cm以上巻けるハイギアタイプだと打ち返しの手返しが良くなります。
ドラグは、置き竿にしているときの保険として働きます。カレイ狙いの投げ釣りでは想定外の大型魚が掛かることもあり、締め込みで竿ごと海に引き込まれるのを防ぐ意味があります。ドラグを完全に締め込んだまま放置しない、という使い方まで含めてリールの性能です。
力糸と天秤|投げ釣りで見落とされやすい2つの小物
竿とリールが決まると一式そろった気になりますが、投げ釣りには初心者が見落としやすい小物が2つあります。
力糸(ちからいと)は安全のための装備
キャストの瞬間、道糸には仕掛けの重さと加速が一気にかかります。ナイロン3号の道糸に25号のオモリを直接結んで振り抜くと、道糸が耐えきれずに切れる「高切れ」が起きることがあります。切れたオモリは狙った方向に飛ぶとは限らないため、これは釣果以前に周囲の安全に関わる問題です。
力糸は、道糸側が細くオモリ側に向かって太くなるテーパー状のラインで、道糸とオモリの間に入れて衝撃を受け止めます。選ぶ基準は道糸の号数に合わせること。ナイロン3号の道糸なら「3号→12号」のように、その号数から始まる製品を選びます。PE用とナイロン用では号数の表記帯が違うので、道糸の素材とそろえて確認してください。
本文で取り上げたモデルはこちらです(最新の仕様・価格は販売ページでご確認ください)。
サンライン キャステスト テーパーちから糸投 3号-12号
3号から始まるテーパー設計で、この記事のナイロン3〜4号の道糸にそのまま対応します。
天秤(てんびん)は仕掛けの絡みを防ぐ
天秤は、オモリと仕掛けが絡むのを防ぐアーム状のパーツです。オモリが固定された固定式と、道糸が天秤の中を通る遊動式があり、遊動式はアタリが手元に伝わりやすいとされます。市販のカレイ用仕掛けには天秤とセットで売られているものもあるので、最初は組み合わせが決まったものを選ぶと迷いません。
力糸は釣果のためじゃなくて、オモリを飛ばさないための保険だよ。ここをけちると自分だけの問題じゃなくなるから、必ず入れてね。
タックル選びでやりがちな3つの失敗
- 手持ちのライトタックルで投げてしまう:アジングロッドは錘負荷がグラム表記(多くは1g前後〜10g程度)の繊細な竿、サビキ用の万能竿も錘負荷10号前後までのものが多く、どちらも25号を投げる想定では作られていません
- 長い竿を選びすぎる:4.5m以上は遠投に有利な一方、堤防では後方のスペース確保と周囲の安全確認が難しくなります
- 力糸を省いてしまう:道糸を直結したまま振り抜くのは高切れの原因になります。人が近くにいる堤防では特に避けたい失敗です
3つに共通しているのは、いずれも「投げる」という動作にかかる負荷を軽く見積もったことから生まれている点です。
釣具専門の品揃えからシリーズを横断して比較したい方は、こちらも参考にしてください。
▶ アウトドアとフィッシングの専門店【ナチュラム 】
![]()
まとめ|20〜30号を投げられる組み合わせを基準に
カレイの投げ釣りタックルは、次の順に決めていくと迷いません。
- 竿:堤防なら錘負荷20〜30号・全長3.9〜4.2mクラス。型番の数字ではなく錘負荷の欄を見る
- リール:ナイロン3〜4号を150m前後巻けるサイズ。回収距離が長いのでハイギアだと楽
- 力糸:道糸の号数に合わせたテーパーライン。省略しない
ダイワ リバティクラブ サーフT 25-420・K
錘負荷20〜30号に収まり、今日から堤防のカレイ投げ釣りを始められる基準の1本です。
楽天市場AmazonYahoo!ショッピング道具がそろったら、次は「いつ・どこで狙うか」です。時期の目安やポイントの考え方、エサと誘い方は広島のカレイ投げ釣りの時期にまとめています。釣行日の風や波の状況は広島の釣り指数で確認してみてください。



