瀬戸内のメバル船釣りの時期|晩秋から春に本番を迎える理由とタナ取りの基本

冬の日中、遊漁船のデッキに横たえられた瀬戸内の船釣りで釣れた25cmほどのメバル 船釣り

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瀬戸内海はメバルの魚影が濃い海域で、寒くなるほど船からの釣りが面白くなります。ただしメバルは水温と繁殖のサイクルに素直に反応する魚なので、「いつ乗るか」で釣り方もタナも変わってきます。ここでは瀬戸内のメバル船釣りの時期を晩秋・厳寒期・春の3つに分けて整理し、仕掛けやタナ取りの基本まで通しで押さえていきます。

瀬戸内のメバル船釣りの時期は晩秋から春が本番

メバルは低い水温を得意とする魚です。夏場は水温の上がりにくい深場や潮通しのよい岩礁帯に散ってしまい、船から効率よく狙える対象にはなりにくくなります。逆に水温が下がりはじめる晩秋から、水温が上がりきる前の初夏までが船釣りのシーズンです。

瀬戸内の各地で「メバル船」「メバル乗合」が仕立てられるのも、おおむね11月ごろから5月ごろまで。なかでも数と型の両方が期待できるのは、水温が底を打つ前後の12月から4月にかけてです。「春告魚(はるつげうお)」という別名のとおり、ほかの魚がまだ動き出さない時期に釣らせてくれるのがメバルの価値でもあります。

なお、メバルは現在シロメバル・クロメバル・アカメバルの3種に分けられており、瀬戸内の船釣りで多く顔を見るのはシロメバルとクロメバルです。呼び分けは地域や船宿によって違うので、釣れた魚の呼び名が図鑑と食い違っても気にする必要はありません。同じ時期に岸からメバルを狙うなら、広島のメバリングの時期とポイント選びもあわせて読んでみてください。

水温と繁殖で変わる3つの時期

晩秋(11月〜12月)|活性が高く数が伸びやすい

水温が20℃を下回りはじめる頃から、メバルは浅場の岩礁やシモリ周りに寄ってきます。この時期は活性が高く、群れに当たれば1回の投入で複数匹が掛かることも珍しくありません。海上もまだ凍えるほどではないので、初めてメバル船に乗るなら入りやすいタイミングだと思います。

メバルは卵を産み放つのではなく、体内で卵を孵化させてから仔魚を産む卵胎生の魚とされています。晩秋は繁殖に向けて体力を蓄える段階にあたり、餌をよく口にする時期と考えられています。

厳寒期(1月〜2月)|口は渋いが良型のチャンス

年が明けて産仔期に入ると、数は落ち着いてきます。そのかわり、深場にいた大型が浅場に差してくるタイミングでもあり、いわゆる「尺メバル」に迫るサイズが出るのはこの時期です。

アタリは小さく、餌をくわえたまま動かないこともあります。穂先にわずかな変化が出てもすぐに合わせず、ひと呼吸置いて重みが乗ってから竿を立てるくらいが、この時期の掛け方としては安全です。海上の寒さは陸上とは別物なので、防寒装備の充実がそのまま釣果に効いてくる時期でもあります。

春(3月〜5月)|産仔後の荒食いとシーズン最終盤

産仔を終えたメバルが体力を回復させようと餌を追いはじめ、一年のなかでも釣りやすい季節を迎えます。水温が15℃前後まで戻ってくると反応が浅場から中層まで広がり、日中でも口を使うようになります。

そして水温が18〜20℃を超えてくるとメバルは散りはじめ、乗合船もタイラバやタコなど他の対象魚へと切り替わっていきます。5月がひとつの区切りだと考えておくとよいでしょう。

船からのメバル釣りの仕掛けとタックル

瀬戸内のメバル船で主流なのは、胴突きのサビキ仕掛け(メバルサビキ)です。おおよその目安は次のとおりですが、号数は船宿の指定が最優先です。

  • 竿:3m前後の軟らかい胴調子
  • リール:小型両軸(水深20〜40m程度なら手巻きで十分。電動は必須ではありません)
  • 道糸:PE1〜1.5号
  • 仕掛け:幹糸1.5〜2号、ハリス0.8〜1.2号の胴突き5〜7本針
  • 擬似餌:サバ皮・ハゲ皮・ケイムラ系など
  • オモリ:15〜30号(潮の速さと水深で船宿が指定)

竿が軟らかいほうがよいのには理由があります。メバルは餌を吸い込むように食べるため、硬い竿だと違和感で吐き出されやすくなります。加えて、複数匹が掛かって暴れたときの力を竿全体で受け止められるので、口切れによるバラシも減らせます。

私が瀬戸内のメバル船で使っているのは、ダイワの「瀬戸内メバルSP 300IL・K」です。名前のとおり瀬戸内のメバル釣りに合わせて作られた全長3mの3本継で、手にしてまず感じるのはとにかく軽いということ。自重122gなので、置き竿にせず手持ちで誘い続けるこの釣りでも腕が先に音を上げることがありません。

もうひとつ効いているのがインターライン(中通し)である点です。道糸を竿の内部に通す構造で外ガイドがないため、多点掛けを狙って枝スの多い胴突き仕掛けを扱っても、糸が穂先に絡むトラブルが起きにくくなります。錘負荷は10〜40号なので、瀬戸内の乗合船でよく指定される15〜30号がちょうど真ん中に収まる設定です。

私が使っているのは、このモデルです(価格・在庫は変動します。最新の情報は販売ページでご確認ください)。

シラサエビなどの活きエビを使うエサ釣りの船もあります。擬似餌と使い分ける船宿もあるので、予約時に確認しておくと準備が楽です。船釣りの道具立てを一から揃える段階であれば、瀬戸内の船釣りで初心者は何が釣れる?もあわせて読んでみてください。

タナ取りと誘い方で釣果が変わる

メバルは上を向いて餌を待つ習性があります。「メバルは上を見ている」という言い回しはここから来ていて、これがそのままタナ取りの基本になります。

  • 仕掛けを底まで落としたら、1〜2m巻き上げて止めるのが基準
  • 潮や船の流れで底が変わるので、数分おきに底を取り直す
  • 群れが浮いているときは中層まで探る
  • 誘いは大きく動かさず、竿先をゆっくり持ち上げて戻す程度で十分
  • 1匹掛かってもすぐに巻かず、数秒待つと追い食いが期待できる
  • 巻き上げは一定の速度で。急に巻くと口が切れてバラシにつながる

底べったりで待ってしまうと、根掛かりが増えるうえにメバルの目線からも外れてしまいます。「底より少し上」を意識するだけで、掛かる数が変わってくるはずです。

メバルは上を向いてエサを待つ魚だよ。底べったりじゃなくて、底から1〜2m上に合わせるのが基準なんだ。

乗合船を予約する前に確認しておきたいこと

メバル船は出船時間の幅が広く、夜明け前に出る便もあれば夕方から出る便もあります。予約時に次の点を押さえておくと当日あわてずに済みます。

  1. 出船・帰港の時間と集合場所
  2. 仕掛けとオモリの号数指定
  3. 餌の支給があるか、持参か
  4. レンタルタックルの有無
  5. 当日の防寒装備(冬の海上は陸上より体感温度がかなり低くなります)
  6. 釣れた魚を持ち帰るクーラーボックスの容量

安全面では、小型船舶に乗るときのライフジャケット着用が原則として義務づけられています。国土交通省の型式承認を受けた「桜マーク」付きの製品である必要があるので、手持ちのものがあれば表示を確認しておきましょう。腰巻きタイプでも桜マーク付きなら問題ありません。選び方は釣りの腰巻きライフジャケットおすすめの選び方で解説しています。

シーズンが終わったあとの瀬戸内の船釣りについては、瀬戸内の船タコ釣りの時期も参考になります。メバルからタコへ、というのは瀬戸内の乗合船ではよくある流れです。

仕掛けとオモリの号数は、船宿の指定がいちばん優先だよ。ここをそろえておくと当日あわてずに済むんだ。

まとめ

瀬戸内のメバル船釣りの時期と釣り方のポイントを整理します。

  • シーズンはおおむね11月〜5月。数と型の両立を狙うなら12月〜4月
  • 晩秋は活性が高く数が伸び、厳寒期は渋いかわりに良型、春は産仔後の荒食いで最も釣りやすい
  • 水温が18〜20℃を超えてくると散りはじめ、シーズンは終盤へ
  • 仕掛けは胴突きのメバルサビキが基本。竿は軟らかい胴調子を選ぶ
  • タナは底から1〜2m上が基準。底べったりにしない
  • 桜マーク付きライフジャケットと防寒装備は必ず用意する

寒い時期の海上は決して快適ではありませんが、そのぶん魚の反応は素直です。防寒だけしっかり固めて、瀬戸内の冬の船に乗ってみてください。

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